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  • 2012.01.03 Tuesday
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新年明けましておめでとう〜今年の目標編〜

新年明けましておめでとうございます。
今年もこのブログはじぶんのメモ用として自己満で運営してまいります。

そんなわけで、今年の目標。テーマは「継続」。

)莊遒劼箸弔離董璽泙魴茲瓩橡椶3冊読む+読んだ本を100字以内にまとめる
テーマを決めて本を読むことは継続。それに加えて読んだ本を短くまとめるように心がける。これは本質というか、本当に本が言いたいことを理解できないと思うから頑張ってみる。単に本を消費物のように読むのではなくて、血肉にする作業、インプットの効率を上げる作業として取り組む。

∋餝兵萋
当面仕事で必要な資格を取得する。
ー中国語検定4級
ーVEL(value engineering leader)
 これは製造業の人は知ってると思うけど、通称VEっていう製品の改善活動に関する検定。製品のvalue(機能)がそのモノの価値として、value=function(機能)/cost(価格)と定義付けするもの。要は機能が高くてコストが安いものこそ、製品としての価値が高いとしている。VEとは製品の機能を下げずに(もしくは上げて)、コストを下げることで製品の価値を挙げる活動をさしています。(以上、説明終了)
ー簿記2級
 3級までとったので、2級まで頑張る。

視点の持ち方、俯瞰的に見る力、要点をまとめてメモをする力
仕事に関すること。俺のなかで「すごい人」と思えるのは、視野を広くもって物事の全体感をとらえた上で、何をやるべきか自分なりの個性のある意見を言える人かな、と。人と同じ意見を言うだけじゃ二流で、自分なりのスパイスを入れた意見が言える人が組織の中では重宝されるしね。そんな人になりたい。
メモのくだりは、インプット作業とアウトプット作業の連結精度を上げるための訓練です。

それにしても今年一年の短期目標を作らんとな。。。
最近自分が何をやりたいのかようわからんくなっとるです。
しばらく考えよう。

とにかく、継続して一年走りとおせるように、頑張ります。



2011年を振り返って〜自己評価その2〜

 皆さん飲んでますか?俺は毎日飲んでます。連休って休みになってないよね。

ということで、自己評価の続き。

2.「若者の為の政治」について勉強する。
まぁぼちぼちやり始めたかな。本読んだり。新聞だったりネットだったりでこういった記事に目がいくようになったことが大きい。これからは世代間格差を問題視している政治家を探して、その人に投票にいくなりできるところまでいきたい。

計画性を持つ
1.目標をもって勉強する
前半は簿記三級をとるとこまでがんばったんだけどね。後半はさっぱりだった。。
会社の目標でも中国語検定とるとか言っちゃってるので、2012年はもうちょっと継続的に頑張ろうと思います。

2.週一ランニングで秋はフルマラソンに挑戦
これも前半は大分頑張ったんだけどね。震災の後にいつも通っていた市営の施設が閉鎖されてしまってからペースくずれたなぁ。エントリーしてた大会もなくなったし。でも9月くらいまでは維持できたので、2012年こそは。

謙虚になるとか書いてたけど、なかなか人間変えるのは難しいね。体重は3ヶ月で7キロくらい減量して従来比1割減として生まれ変わりました。今もエコ運転で活動中です。

ということで、今年の総評。

【総評】
出だしは順調。後はバテバテ。原因は目標をしっかりと持つことができなかったから。やっぱりモチベーションと気合だけでは1年もたんな。もう少し具体的な目標を作ってそこを目指して頑張れるようにせんといかん。
2012年は1年スパンの短期の目標をつくらんといかんばい。

それでは新年明けましておめでとう〜今年の目標編〜に続く

2011年を振り返って〜自己評価その1〜

あと数時間で今年も終わる。恒例のゆめタウンで今年を振り返る予定だったのだが、あえなく親の迎えにいく時間になり断念。(佐賀は車がないと移動できない。家の車で行ってたもんだから自由になれない)

今年の初めに色々と目標を立てていたので、まずは目標を振り返る。

ー分の引き出し作り
1.毎月ひとつのテーマを決めて3冊読む
これはほぼ達成できた。読んだテーマは以下の通り。
 1月:若者のための政治
 2月:経済
 3月:20代でやるべきこと
 4月:ロジカルシンキング
 5月:日本経済
 6月:TPP
 7月:簿記、決算書の読み方
 8月:世界の貧困問題
 9月:宇宙
 10月:中国
 11月、12月:知人から薦められた本

今年読んだ本で良書だと思ったのはこれら↓
「理科系の作文技術」(中公新書) http://booklog.jp/users/shinobu1985/archives/4121006240
これは、もうダントツかな。書くというアウトプットの精度を上げる為に、情報のインプットをどれだけ上手にできるかということを説いている。インプットとアウトプットがつながっているという気づきを実感できた。

「ルポ 餓死現場で生きる」(ちくま新書) http://booklog.jp/users/shinobu1985/archives/4480066039
児童労働や売春に従事せざるを得ない人たちの現実に寄り添っている。これらの人々を救う手立ての無さ。一歩一歩良くしていくしか無いけれども、道のりがあまりに遠くて複雑で、世界を変えることはできないと感じた。

「宇宙は何でできているのか」(幻冬舎) http://booklog.jp/users/shinobu1985/archives/434498188X
村山斉さんっていうIPMU(東大数物連携宇宙研究機構)のセンター長さんの本。宇宙に対する好奇心だけで、純粋に読んで楽しい一冊。

今年はまじめに読んだ本が45冊くらいだった。来年はもう少し増やしていきたいな。

つづく

「ポスト資本主義社会」 著:P.F.ドラッガー ダイヤモンド社 1993年

 本書では、現代(本書が執筆された1992年当時、おそらく2011年現在も含めて)を西洋、また西洋以外の文明も同様に歴史の転換点と捉え、その転換が創造するものをポスト資本主義社会と定義付けていています。

掻い摘んで言うと、社会のシステム、政治のシステム、「知識」という定義が、これまでのおよそ200年の歴史の中でどのように変遷してきたか、またこれか らどのようになっていくと思われるかについて述べています。(ただし、本書ではこれからの時代がどのようになっていくのかについては決して具体的に明らか にしないし、断定もしない。現代がどのような時代であるかを検証することが本書の目的)

この本を読んで感じたのは、ドラッガー=経営の神様、という見方をされるけれども、本書を読む限りでは歴史、社会学にも精通されていたのだなということです。

文字面は理解することができましたが、ドラッガーの言いたいことを本当に理解できているかは自信がないので3年後くらいにまた読み返したいと思います。

「パラダイス鎖国 忘れられた大国・日本」 著:海部美知 アスキー新書 2008年

 

本書は2008年に書かれたものだが、まさに2011年現在の姿を言い当てていると感じた。中国や韓国から猛追される(あるいは追い越される)日本、「ものづくり大国」という虚像と自信の喪失、国際的な影響力の低下あるいは無力化という、出版当時はあまり一般的に認識されていなかった(けれどもたしかにあった)危機が、リーマンショック後に顕在化している。若者に限らず多くの日本人は内向きになり自ら他国とのつながりを拒んでいくこの国を、本書は日本の悪いところを厳しく指摘しながらも暖かく応援している本だと思います。


混沌を恐れず、自分も「内なる黒船」になれるよう、頑張ろうと思った。


「SHAE(シェア) <共有>からビジネスを生み出す新戦略」 著:レイチェル・ボッツマン/ルー・ロジャース NHK出版 2010年

 

「所有」から「共有」へのパラダイムシフトが起ころうとしている。本書はまさにそんな大転換期の幕開けを実例を挙げながら冷静に分析していると感じた。

本書ではまず、人々がなぜモノを「所有」し、「ハイパー消費時代」を迎えることになったかという経緯について述べ、そこからモノを「所有」するのではなく、共有して機能を「利用」することへ価値を見出すようになったかという変化を時系列で述べている。

このような「使い捨て」時代から、本書のような「共有」時代への転換について、筆者は必ずしも環境意識への高まりとか地域コミュニティへの回帰志向など、道徳感や価値観の変化が先にあって起こったものではないと分析している。それどころか、「自分にとってメリットがある、儲かる」という極めて利己的な動機から端を発するケースの方が多いと考えている。

このように自己の利益が動機となった変化は、一時的なブームではなくこれから新たな価値観として、多くの人々に浸透していくだろう、と思わされる非常に納得のいく一冊だった。


印象に残った部分。

「説得の力」の節にあるフロイトの『精神分析入門』から引用された一節では、「人間の深い潜在意識のレベル、とりわけ攻撃性や性的欲求に働きかけることで、消費者の行動を操ることができる」とあり、「ライフサイクルの法則」の節にある自動車メーカーのシボレーの例では、「中身の技術は九年前のままで、ボディのデザインだけを新しく衣替えし、「プロダクト・イノベーション」と銘打った、(中略)ここに「計画的陳腐化」と「変化の為の変化」というコンセプトが生まれた」とある。このように、人々が売り手によって、価値観を操作され「大量消費時代」という時代が生まれたことがわかる。


1月

 とりあえず年初のテーマで決めた月3冊本読むというのは何とかキープ。
1月のテーマは若者の為の政治。
2月のテーマはビジネス。

いっぱい走って一月で3キロくらい痩せたったでー!

「勝間和代の日本を変えよう」 著:勝間和代 毎日新聞社 2008年

 

「勝間和代の日本を変えよう」 著:勝間和代 毎日新聞社 2008


若者にとって希望のある社会をつくる為にどうすべきかということを、著者の関心のあるテーマをいくつか持ち寄ってエッセイ風に書き下ろしたもの。特に根拠となるデータを持ち出すわけでもなく、あくまでも個人的な見解として終始しているものの、捉えどころは要点をついており、納得させられる部分が多かった。これまでの同氏の自己啓発本とは違い、読み手が考えさせられる本だったかなと。以下が特に印象に残った部分。


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特に興味深かったのは、「ライフハック」という言葉で、これは「自信の生活や仕事のスタイルにおいて『気の利いた手段で、もっと快適に、もっと楽して、もっと効率よく』という方法を追求して行くこと」という意味らしい。

同氏曰く、ようは無駄な努力は極力したくない、という考えかたらしいが、これはいわゆる巷の自己啓発やテクニック本で効率化しようとするのもライフハックにつながるらしい。

なぜ自分は仕事以外で仕事の本を読むんだろうと疑問に思ったことがあるけど、要はさっさと仕事を終わらせて余暇を楽しみたい、または純粋に仕事を効率化してアウトプットを上げたいという動機なんだなぁと改めて思い知らされた。

どちらかというとこれまで自然にそのようなことをやっていたのだが、これはどうやら上の世代とは違うらしい。だからこそライフハックという言葉が最近生まれたのだ。

上の世代は長時間労働など根性論でのアウトプットを求めてられた「量」の世代であり、我々の世代はより短時間に効率よく、という「質」の世代で、両者の頭の中身はまるで違うものなのだなと改めて知らされた気分になった。


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これは現代のように終身雇用制が保障されなくなってきた時代において、ひとつの会社に帰属(依存)しすぎるのではなく、変化に適応できるように個人の「スキル」を高めて会社への依存度を薄めようという志向とのこと。本書曰く、この時代は「リスクをとって変化をしたほうが、かえって安全な時代」ということらしい。そういう意味では、会社への依存度を減らす為に、会社内で通じるスキルではなく、外の世界でも通用するスキルを身につけるべきで、そのためには長時間労働はやめて早く帰って自己研鑽に励むべき、ということだろう。フリーランスになる為にはライフハックにならなければならない。


最後に同氏も新聞や雑誌などのマスメディアの偏った報道は嫌っており、インターネットを通じた情報収集に力を傾けるべきという主張が、脳科学者の茂木健一郎氏が「テレビを見るな、ツイッターを見ろ」とツイートしていることと全く同じだ、と思って印象的だった。自ら「マス」と名乗る集団への不信感が根本的にあるのだろうな。


「若者の為の政治マニュアル」 著:山口二郎 講談社現代新書 2008年

「若者の為の政治マニュアル」 著:山口二郎 講談社現代新書 2008

 

本書は「権力者の言動を看破できるスキル」として10個を挙げて、政治スキルを伸ばし、為政者の言うなりにならない人間になろう、と若者に訴えるというコンセプトの本。

テーマと訴えていることは間違いないと思う。だけど全体として著者は大きな政府論者であり、論調は保守的、懐古主義的主張が目立つ。

社会福祉や格差の是正など今問題となっている事案を取り上げて、行き過ぎた競争主義を糾弾している一方で、ではそれにかわる制度のありようと、成長モデルを全く築けていないように思える。


この手の主張は、現在の年金や福祉制度は経済成長を前提として構築されているものであるという前提を忘れている(あるいは意図的に放棄している)のではないかと感じる。


このような主張をする人たちは、現代は中国やブラジル、ロシアだけでなく東南アジア諸国や南米、アフリカの国々が経済的に急成長し、競争相手となって日本と猛烈な競争する(あるいはすでにしている)という現状に気づいていないのだろうか?


さらに、日本は1990年以降全く経済成長できておらず、ほぼ横ばいである。思うに、これは競争を極端に嫌い、勝ちすぎるものを徹底的に叩いてしまう風潮が原因ではないか。個人的にはこれは元々日本人の気質ではないと思っている。なぜなら戦後の復興期には大きな志をもった人たちががむしゃらに競争して働いたことで、たくさんの世界的な企業が日本で生まれている。一方で1990年以降に誕生した企業で世界的な知名度を誇るような企業というのはあまり聞かない。要するに、バブル崩壊によるそれまでの成長モデルの崩壊が日本人は自信をなくし、このころから競争に対する恐怖心、内向き思考が現れ始めたのではないかと。パラダイス鎖国(別の機会にレビューします)による競争への過剰な拒否反応によって日本は自分で自分の足を引っ張り始めたのではないかと思う。


話が脱線したが、要は、経済的に成長出来ない中で成長することを前提とした社会システムは確実に持続可能なものではないし、日本を取り巻く諸外国の環境も変わってきている。日本だけが競争を拒否することは、自ら成長を放棄し、社会福祉を壊滅的に持続不能なものにしてしまうのではないかということ。現状維持は後退となる。


自分としては日本の生活水準を維持する(最低限の生存権を維持する)為には、競争からは避けて通れないと思っているし、著者がそう思わないのであれば、では代わりにどういう成長モデルを築くのか?という疑問に対して説明がないのが、この本の決定的に残念なところであった。

*上の議論はほんのテーマとはちょっと外れているが、小泉改革への糾弾など個人の政治的思想が強く現れている書のつくりになっているので、であれば代替モデルの提示は欲しかったと思う。


とはいえ、いくつか印象に残ったフレーズがあった。以下が感想。

\治に参加する、つまり選挙に行くということは、自分の利益追求の為であっても良く、皆が自己の利益を主張し合い、その中から折衷案というべきものが見出せたならば、それが公共の利益。政治参画というのは個々人の私的な自己主張を原点としている。


⊆分のわがままが多くの人に共感された時、それは単なる身勝手ではなく、権利の主張になる。

K榲に世の中を変える為には、現実を冷静に見渡し、策を周到に練らなければならない。そのためには、一時の熱狂に踊らされない慎重さと、有益な政策を見極める熟慮が必要である。懐疑的な進歩主義、楽観的な保守主義こそ今の日本に必要な精神である。


は本書からの引用抜粋であるが、ここの部分こそ著者が訴えたかったものだろうなと思う。


自分の思想とは合わない主張も数多くあって辛口レビューになったけれども、著者は若者に、「自分で考えろ、常に常識を疑え」と伝えたかったのではないだろうか。

そういう意味では、一国民として政治とどう向き合い、どのようにして政治に影響力を行使すべきかという著者の思いは伝わる良書であると思う。



若者の為の政治についての考察

読んだ本について感想をつらつらと。

1.「世代間格差ってなんだ」 著:城繁幸、大黒一正、高橋亮平 PHP新書 2010


タイトルどおり日本人の若者やご年配、さらには将来世代の間の「格差」を明らかにして、大きく以下の4つの「格差」をテーマに、格差是正の方法を主張している。

1.雇用問題

2.社会保障

3.政治参加

4.子育て、教育、家族


感じたことを纏めた。長いよ。


1.雇用問題

この章ではおなじみの「終身雇用」と「年功序列」が今の若者にとって非常に不利に働いているということを述べている。若者というより、非正規や50代以上の転職者など、いわば日本の社会人の「王道」のレールから(望む望まないに関わらず)外れてしまった人たちにとっても不利になっているという方が適切かな。

ここでの問題は、要は一度正規で雇うとなかなか解雇しづらくなるから、新卒を始め非正規社員もなかなか正規雇用の枠がなくなってくることと、たとえば40代以上の転職希望者については年功序列制度の影響で年齢に応じた給料で雇うことを嫌う(要は高コストの新規正社員は雇いたくない)企業の傾向で就職口が少なく、結果として日本の社会全体での人材の流動化が進まない、ということ。

筆者の主張としては、人材の流動化の為に、解雇ルールの明文化(金銭解雇を認めるなど規制の緩和)と、同一労働同一賃金を実現すべき、非正規労働者からの採用枠を義務化する、というのが主な内容かと。


これについては自分もほとんど異論がなくて、もしこれを法律として明文化できれば日本の企業は一斉に人材の流動化に舵を切るしかないだろう。「雇用の安定が損なわれる」という反論はあるだろうけど、たとえば解雇されて非正規になったとしても同一労働同一賃金の制度上であれば、極端な賃金のダウンは免れるのではないか?(その人にスキルがなくてどこの企業も前と同じ賃金で雇いたくないというのならば仕方ないことだが。)

終身雇用と年功序列の制度の下で保護されてきた既得権益者にとっては受け入れがたいものだけど、これは今まで既得権益の恩恵を受けられなかった人たちからすると、「個々人の能力に応じて、適正な賃金と雇用を保証する」極めて平等なものだと思いませんか?

さらにこの制度であれば、今みたいに新卒で正規になれなかった人は一生非正規でしか職がない、という事態も解決できるのではないかと思う。つまりはどの世代の誰にでも、「王道」のレールから外れてしまっても、再チャレンジすることができる社会が実現するのだ。


後は、厚生年金とか福利厚生の点で、正規と非正規の区別を撤廃することができれば完全にフラットな雇用制度になるかな。


2.社会保障

これは主に年金についての議論。色々議論はあるが、本書では平成17年度版の年次経済財政報告から「世代ごとの受益と負担」のデータを引用しており、それによると今の60歳以上は支払いに対して受け取りが約5000万円だが、20代だと支払いに対して受け取りの方が少なく、1600万円以上の支払い超過になってしまう。さらに将来世代はもっと悲惨で4500万円あまりの支払い超過となり、今の60歳以上世代よりもおよそ9000万円の差があるのだ。

本書ではこの原因を「賦課制度(現役世代が収めた保険料を現在の受給者に支払う制度)」にあると見て、少子高齢化が進む中でこの方法はもはや「持続可能性」がないとしている。そして、その解決策として「事前積立(現役の納税者と受益者の負担と受益が同じになる制度)」を導入すべきとしている。

まず、これは事前積立と言って良いのか疑問はあった。事前積み立てというと、どうも個人が現役時代に納付して、将来そのお金を取り崩す、という個人での運用をイメージしてしまうからだ。(企業年金の401kみたいなもの?)もちろんそんな制度だと、そもそも社会の相互扶助という福祉の理念とは違うので、どうかと思うが。

ただ、ここで筆者が言いたいのは、今の受給者が得で、将来世代は損をするという現在の構図を解決する為には、今この時点で一度現役世代も将来世代も、負担と利益をまったく同じにするべき、ということだろう。

将来世代が4500万円超の支払い超過となるならば、彼らの不利にならないように利益を受けている人たちもちょっと我慢してね、ということなのだ。

年金から離れるが、自民党政権時代に後期高齢者医療制度という形で、医療費用の一部の負担を受益者に求めることで負担者側との格差是正の方向に向かったが、「姥捨て山だ」とか「高齢者の切捨てだ」という批判があって頓挫してしまった。

いつも思うのだが、今の高齢者に負担を強いると問題になるけど、じゃあ将来世代に負担を強いるのはいいのか?この考え方こそ、世代を超えた社会保障差別ではないのか、と。本当に生活に困窮している者は、年金で保護されるのではなく、生活保護など別の制度で保護されるべきものであって、このように世代を跨いだ制度でカバーするのは適切ではないと思う。将来世代は年金だけでなく医療保障も十分に受けられない可能性だってあるのだから。

「持続可能」な社会保障制度の為に、時代に応じた「負担と利益の調整」を行う必要があるという本書の主張には傾聴の価値有りだと思う。


3.政治参加

主に「シルバー・デモクラシー」についての現状認識と「持続可能」な社会実現の為に、「ユース・デモクラシー」を政治の場に届けるべきだ、という主張。

総務省が集計した「目で見る投票率」「人口推計」によると、2007年参議院選挙では2030歳代の人口比率が26.5%なのに対し、実際投票者の比率では23.5%しかない。一方で60歳以上の人口比率は28.1%に対し、投票者比率は40.4%にもなる。これは若者が投票に行かないことが一因であるものの、実際の人口でも高齢者のほうが多く、今後高齢化にともなってますますこの傾向は大きくなるだろう、とのこと。

こうなった場合に起こるのが、政治家は最大の票田となる高齢者に配慮した政治しか出来なくなるという結果である。全ての高齢者が自分たちの世代のことしか考えていないとは言わないけれども、自分たちにとって不都合なことばかりだとやはり票は回らなくなる。だからいつまでたっても若者に不利な政治しかできなくなるのだ。

ここで著者は「ユース・デモクラシー」の構築を掲げており、もっと若者の声を政治に届ける仕組みを構築すべきと主張している。それは法律であったり、内閣に担当大臣を置くなど様々あるが、なによりもこれは若者が「得」をする制度を作りたいのではなく、「持続可能」であり「公平」な制度を望んでいるだけ、ということを理解しなければならない。

この章で一番印象に残ったのは政治に挑戦するリスクの引き下げ、という主張で、もっと若い人が政治参加しやすいように、会社勤めの人や公務員が選挙に出る際には、一時休職の制度を法律で設けて、仮に選挙に落ちたり後に議員を辞めた後にでも元の会社に戻れるようにすれば、政治参加が「人生を賭けた、イチかバチか」のものではなくなり、若者に限らず色々な世代の多様な経験を持つ人たちが政治参画できるようになるのでは、という議論には賛同したい。若者に限った制度ではないけれどもね。

後は若者が自発的にコミュニティを築いて政治への関心を高めて、たとえばNPOのような組織になって政治への影響力を持つ、ということをやらなければだめだと思う。そういう意味では筆者たちが行っている「ワカモノマニフェスト」の活動はすばらしいアイデアだと思う。


4.子育て、教育、家族

ここでは「人生前半の社会保障」として2項の年金など人生後半の社会保障とは区別された、子育てや教育など2030代向けの社会保障について考察している。

ただ、日本は教育に関する支出の割合が他の国に比べて低いとよく聞くけれど、金額自体の増額だけでいいのか?と思う。自分の経験からすると、本書の中で自分は間違いなく最下層の所得帯にいるけど、ちゃんと大学出れましたけど?と思う。地方なので都会部と比べて公立学校の教育がそれなりにレベルが高いという事情もあるのかな。ただ、ひとつ思うのは、少人数教育とか先生の教育大学院出身者の育成とかそんなものじゃなくて、ちゃんと子供に勉強に集中できる環境を与えてあげればよいのではないかと。

その為には、勉強したい子にはきちんと勉強させてあげること。たとえば家が貧しくても奨学金で学校に行けるとか、家族とは離れてしまうけど、高校から寮をつくって希望する子は入寮させるとか、生活環境を整えてあげることも一案かと思う。そうすれば生まれた家庭環境で教育の格差が生まれることはないのではないかと思う。大人になってからの結果は本人に帰するものがあるから平等でなくて当たり前なのだが(しかし最近はここを平等にしろという風潮な気がする)、少なくとも入り口については、どんなところで生まれても平等に機会を与えられるべきだと思う。


全体としては、本書は世代間格差、特に若者への不利な状況にフォーカスを絞って述べているが、主張していることは日本が「持続可能」な社会であり続ける為の方策であると思う。誰が存するとか得するとかじゃなく、将来にわたって日本があり続ける為には何十年も前に設計された今の制度は明らかに制度疲労を起こしており、時代に即した制度の見直しを図るべきということを、本書は言いたいのだと思う。


長いレビューになった。。。


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